悪玉コレステロールの酸化を防ぎ動脈硬化を予防するファイトケミカル

悪玉コレステロールの酸化を防ぎ動脈硬化を予防するファイトケミカル

悪玉コレステロールの酸化を防ぎ動脈硬化を予防するファイトケミカル

セサミン

セサミンが最も多く含まれているとされる食材、それがゴマです。
食材の風味付けや見た目などにもよく登場するゴマですが、実は白ゴマと黒ゴマでセサミンの含有量は異なるのです。
そもそも、セサミンとはどういったものなのか、まずは見ていきましょう。
セサミンとは抗酸化作用を持った成分で、大豆イソフラボンに代表される植物性エストロゲンのひとつである「ゴマリグナン」という物質があるのですが、このゴマリグナンの中でも特に強い抗酸化力を持っているのがセサミンと言われています。
ゴマリグナンやセサミンは人間の体内に入るとホルモンと同様の働きをするので、男女共に積極的に摂取した方が良いとされています。
効果としては、体内で発生する有害物質や活性酸素を除去し、酸化を防いでくれることから、ガンや生活習慣病の予防・アンチエイジングなどに効果が期待できます。
そして、白ゴマと黒ゴマの違いですが、黒ゴマは油脂分が白ゴマよりも少なく、カルシウムが豊富で、美白効果も期待できる食材です。
一方黒ゴマは、アントシアニンという成分が含まれており、抗酸化作用が高いと言われています。
どちらにもセサミンが豊富に含まれていますが、特に白ゴマの方が油脂分が多いので、セサミン量も多いとされています。

 

アリシン

にんにくに多く含まれているアリシンですが、一体どのような成分でどういった効果があるのでしょうか?
アリシンとは硫化アリルとも呼ばれる硫黄化合物の一種で、あのニンニクの独特の強烈な匂いはこの成分からきています。
ニンニクのほか、ネギ、玉ねぎなどのユリ科の植物に多く含まれる成分で、切り刻んだり潰したり、あるいは熱を加えることで「アリイン」という物質が傷つき、「アリイナーゼ」という酵素と反応することにより生成されます。
アリシンには疲労回復効果、抗菌・殺菌効果、血糖値抑制効果、血行促進効果、食欲の増進効果、代謝の促進効果、ガン予防効果などが期待できます。
基本的に加熱には弱いとされる成分ですが、油と相性が非常に良く、油と一緒だと分解されにくくなります。
炒め物などに適していますが、煮物にする際にも煮込む前に油で炒めたり、油を一滴たらすなどしておきましょう。
また、豚肉や緑黄色野菜など、ビタミンB1を多く含む食品との相性も良いので、一緒に調理すると良いですよ。
潰したり、刻んだりする事でアリシンが生成されるので、丸ごと使うよりかは、細かく刻んで使う事をおすすめします。

 

リコピン

リコピンが豊富に含まれているとして知られているトマトですが、そもそもリコピンとはどういった成分なのでしょうか?
リコピンとはカロテノイドの一種であり、トマトをはじめ、スイカ,ピンクグレープフルーツなどの赤い野菜、果物に含まれています。
脂溶性の赤色の色素なので、赤い野菜や果物には多く含まれています。
もちろん、見た目には赤くない野菜や緑黄色野菜にも含まれており、リコピンを筆頭とするカロテノイドは現在600種類以上ある事が知られています。
カロテノイドは活性酸素を消す抗酸化力が強いのが特徴なので、健康効果はもちろん、アンチエイジングや美肌などの美容効果も期待できます。
人間の体内では一定の割合で活性酸素が発生していますが、この活性酸素を消去してくれる働きがあるため、ストレスや喫煙,飲酒,電磁波,紫外線,食品添加物などで乱れた体内を健康維持してくれるのです。

 

β-カロテン

特ににんじんやかぼちゃに多く含まれているβ-カロテンですが、植物や動物に存在する色素のひとつで、体内でレチノール=ビタミンAに変換されるため、プロビタミンAとも呼ばれています。
β-カロテンとして摂取しても、最終的にはビタミンAに変換され、目の神経伝達物質となったり、活性酸素を抑える事によって動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病から守ったり、免疫力を向上させる効果もあります。
数多い野菜の中でも特ににんじんとかぼちゃには豊富に含まれている成分なので、積極的に食卓に取り入れましょう。
効能的にはビタミンAと同じですが、必要以上にビタミンAに変換される事はないので、過剰摂取の心配はありません。

血栓を防ぎ、心筋梗塞や脳梗塞を予防するファイトケミカル

ケルセチン

私たちの身近な食材には様々な成分が含まれていますが、その中でも最近注目されているファイトケミカルには様々な効果がある事で知られています。
抗酸化力、免疫力のアップなど、健康維持・改善などが期待でき、植物性食品の色素や香り、アクなどの成分などから検出されたファイトケミカルですが、ケルセチンとはどういったものなのでしょうか?
玉ねぎの中に含まれているケルセチンですが、ポリフェノールの一種で特に玉ねぎに多く含まれている成分と言われています。

 

主な効果は、殺菌作用や血中コレステロールへの働きかけなど抗酸化作用、そして細胞が老化していくのを抑える作用があるので、積極的に摂り入れたいものですね。
玉ねぎには一般的な白い玉ねぎと赤い玉ねぎがありますが、ポリフェノールの一種という事で、特に赤玉ねぎに豊富に含まれているとされています。

 

生活習慣病に悩んでいる方や、ひざなどの関節痛を改善したい方、デトックス・ダイエットしたい方に特におすすめですが、最近多くの方が悩んでいるアレルギーやアトピーの改善にも効果があるとされています。
副作用としては、1度におよそ700mg以上摂取すると、腎臓障害などを引き起こす可能性があるので、適切な量を摂取する事がおすすめです。

 

トリスルフィド・アホエン・ジチイン

香りづけや中華料理、洋風料理などによく使われるにんにくですが、実は有効な成分が豊富に含まれています。
まずトリスルフィドという成分ですが、にんにくが持っているアリインという成分がアリイナーゼという酵素と反応してアリシンに変化します。

 

さらに、アリシンをオイルに溶かすと分解・結合して数種類のスルフィド類に変化し、揮発性のイオウ化合物となります。
効果としては、ガン細胞の増殖を抑え、寿命のある正常な細胞に戻してガン細胞を消滅させる働きが期待できます。
次にアホエンですが、こちらはにんにくが持っているアリインという無臭の成分が変化してイオウ化合物となったものです。
トリスルフィドと同様ににんにくの持っている成分は変化しやすく、油との相性は良いが熱には弱いという特性を持っています。
アホエンは血小板が凝り固まりすぎるのを抑えてくれたり、血栓の予防、抗菌作用や抗ウイルス作用などの効果があります。
最後にジチインですが、こちらにも抗血栓作用、コレステロール抑制作用、抗酸化作用などが認められており、血液をサラサラにしてくれる働きがあります。
心臓病や脳卒中の予防には最適の食材ですね。

 

イソチオシアネート

アブラナ科の野菜に多く含まれている辛味成分であるイソチオシアネートですが、硫化化合物の一種です。
よく似た成分としてフェニチルイソチオシアネートやスルフォラファンなどがあります。
大根やわさび、キャベツをはじめ、白菜や青汁がアブラナ科とされており、イソチオシアネートを摂取するのに適しています。

 

この成分の効果は、癌の予防、肝機能の改善、血栓の予防、抗酸化作用、胃・十二指腸トラブルの予防、ダイエット、花粉症の症状緩和などが期待できます。
特に大根やわさびのあの独特な辛味はこのイソチオシアネートによるものなので、辛味にもきちんと意味があったのですね。
さらに、ブロッコリーや芽キャベツもキャベツに続いてこのイソチオシアネートが豊富に含まれているので、ぜひ積極的に摂取したいものです。
イソチオシアネートは加熱に強いので、煮たり炒めたりと熱を加えて調理しても良いのが魅力です。
しかしあまり長時間加熱するには適していないので、煮物よりも炒め物に使う方が良いでしょう。

トップへ戻る