体内のナトリウムはどういった働きをしているのでしょうか?

体内のナトリウムはどういった働きをしているのでしょうか?

体内のナトリウムについて

ナトリウムの働き

人間が生きて行く上で必ず必要とされるのがナトリウムです。
ナトリウムは必須ミネラルのひとつですが、一体どんな働きをするのでしょうか?
ナトリウムは、体内では、カルシウム、リン、カリウムに次いで多く存在しており、体重の約0.15%を占め、体の機能を調節し、細胞機能を維持して筋肉や神経を正常に保ってくれる役割を担っています。

 

具体的に言うと、血圧の調節、体のpHのバランスの調整、栄養素の吸収や輸送などを行ってくれているので、体にとっては欠かせないものなのです。
さらに、筋肉や神経への情報伝達にも関わっており、体の機能を正常に働かせるために不可欠な成分の一つです。
基本的には摂取したナトリウムのほとんどが尿として排出されるので、通常であれば、毎日排泄されるナトリウムの量は摂取する量と同じです。

 

1日に必要なナトリウムの摂取量

ナトリウムは必要最低限摂取しなくてはいけませんが、逆に摂取しすぎも良くありません。
1日に必要なナトリウムの摂取量は、1日あたり男性8.0g未満、女性7.0未満とされています。
しかし、現状では男性で11.1g、女性で9.4g、全体では、10.2gの食塩を摂っているというデータがあるので、私たちはナトリウムを摂りすぎであると言えます。

 

その背景には、食生活の欧米化やファーストフード、外食の増加などが挙げられます。
昔のように薄味の和食中心の生活をしていれば、自然と減塩になり、ナトリウムをそこまで摂取する事はなかったでしょう。
体にとって大事な役割を果たすナトリウムですが、現代人は逆にナトリウムを摂りすぎなくらいなので、食生活は薄味、和食を心がける必要があるかもしれませんね。

 

ナトリウムが多く含まれる食品

ナトリウムを多く含む食品は、やはり「酸っぱいもの」です。
その代表として梅干しがありますが、100gで8gほどと、1日に必要なナトリウムの量と同等になってしまいます。
ただし、梅干しは食べても1、2粒なのでそこまで心配しなくても大丈夫でしょう。

 

その他、イカの塩辛、ザーサイ、食塩、あおさ、あさりの佃煮、紅しょうがなどがナトリウムを多く含んでいます。
比較的塩分がきついと感じるものにはナトリウムをたくさん含んでいると思って良いでしょう。
なので、スポーツドリンクなどもナトリウムが大量に含まれているので、運動した時等以外はあまり飲まない方が良いかもしれません。

 

ナトリウムの摂り方

上手にナトリウムを摂取するには、加工品を食すのが良いですが、どうしても主食をそういったものにしてしまうと摂りすぎが心配です。
そこで、普段は和食、薄味の食事にし、足りない分はサプリメントで補うといった形にした方がバランスが良いでしょう。

 

特に普段から外食が多いという方は、必然的にナトリウムを大量に摂取してしまっている事があるので、注意が必要です。
日本人が日常生活を送っていれば、基本的にナトリウムが不足する事はないので、逆に摂りすぎに注意すべきですね。

 

ナトリウムの不足によりおこる欠乏症

もしナトリウムが不足したらどうなるのでしょうか?
体に様々な不調が現れるのですが、体内に蓄えていたナトリウムが足りなくなり、体内の水分量や血液、消化液の量を減らそうとする事から始まります。
その結果、頻脈、低血圧、頭痛、倦怠感や疲労感、食欲不振や吐き気、筋力が低下し筋肉痛が起こりやすくなります。

 

この状態がひどくなると、筋肉のけいれん、昏睡状態に至ることもあるのでとても危険です。
遭難したりすると必然的に塩分、ナトリウムが減少してしまいますが、その時に死亡してしまうのはこのせいなのです。

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